2007年5月8日火曜日

研修医の無資格で診療

研修医、無資格で診療 献血の448人に問診も

福島県国見町の公立藤田総合病院(庄司光男院長)が、国家試験に合格していながら医師免許申請をしていなかった男性研修医に、1年近く無資格で医療行為をさせていたことが7日分かった。医師法違反にあたるうえ、病院は、研修協力施設に指定されていない県赤十字血液センター(福島市)に、男性や他の研修医を派遣し、献血希望者の問診をさせていた。
 同病院や日本赤十字社などによると、男性は東北地方の大学医学部出身で、06年の医師国家試験に合格。同年4月から、藤田総合病院で研修医として勤務した。

 医師法では、国家試験合格後、厚生労働大臣に免許申請し、審査を通ると医籍登録され、医療行為ができる。ところが男性は申請しないまま研修を続けていた。今年3月、福島県立医大病院で研修する際、免許証の提出がなかったため、受け入れを拒否されたことから、あわてて申請し、無資格が発覚した。

 藤田総合病院は、男性が、医籍登録され次第、証明書を提示するよう伝えた。その後、20回近く、免許証などの提出を求めたが、男性は「まだ届いていない」「実家にある」などと説明していたという。病院は問題発覚後、厚生労働省に、補助金申請を取り下げるとともに、男性に給与と賞与の半額約200万円の返却を求めている。
 また、同病院は、研修先として厚労省に届け出ていない県赤十字血液センターに、男性を06年6月から9カ月間で計15回派遣。献血バスの検診医として、延べ448人を問診していた。

 臨床研修が必修化された04年度以降、研修で決められた医療機関以外で患者を診ることができない。男性の行為は禁止されているアルバイトにあたり、庄司院長は「認識不足だった」と話した。
 また、薬事法や血液法は、医師が問診したうえ、献血者の血液に問題がないか検査しないと、医薬品の原料として使えない。日本赤十字社(東京)によると、448人の献血者のうち390人分が検査を通って製品に回った。輸血用血液392本が病院に供給され、大半が使われたとみられる。血液センター所長が全員の問診票を点検し、日赤も製品に回った献血者の検体を高感度検査で再度調べた。これまでのところ、問題はないが、輸血を受けた患者の健康状態も調べるという。

 男性は今年3月、雇用契約を解除された。病院側に、「最初に、実家に置いてあると、うそをついてしまった。ばれるのが怖かった」などと説明しているという。
(朝日新聞 より)


常識の欠けた人が最近多くなったのだろうか、
うそやごまかしは本人のためにならない。
何のために法や資格があるのだろうかと思ってしまう。
本人だけでなく病院側も信用していたのだろうが、
それだけでは済まされないのではないか。
個人が起こした問題であっても、勤務中のことなので責任を取って、
管理を見直す必要があるだろう。

たとえ資格は公認資格であっても、認定した側もきちんと対応するべきで、
問題が起きてからは遅すぎる。
色々資格も増えてきているが無資格者が業務につかないように、
監視もしていくべきだろう。


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